新人後輩の教育*失敗で落ち込む時、疲れない声かけや気遣いとは?
新人・後輩社員の教育・育成。
配属後、現場でお仕事スタートしてから
1ヶ月が経ち、少し落ち着いてきた頃でしょうか。
皆さんの中には、
新しい仕事や役割担当が変わったり、
スタッフを迎え受け入れる側の方もいらっしゃることでしょう。
例えば、新人教育や後輩指導を
担当する方もいるのでは?
チーム/OJT・リーダーや教育係
やプリセプター、あるいはメンターなど。
◆
同じ部署で仕事をしていると、
仕事に不慣れな新人・後輩社員が、
失敗やミスをして落ち込んでいる。
そんな時に、声かけや気遣い、
どうしたらいいだろう?
って気にかかる時ありませんか?
「何か声をかけた方がいいかな?
でも、うまい言葉が見つからない…」
「要らぬお世話を焼くのもどうかと思うし、
下手に声をかけて、
余計に落ち込ませたらもっと困る…。」
「そうこうしてると、
何となくタイミング失っちゃった……。
ううー、わたしも失敗かも……?」
というように。
◆
こんにちは。佐藤さおりです。
皆さんは、こんな時、どうしてますか?
目次
1.新人とリーダーの気まずい沈黙・負の連鎖
失敗・ミスをした新人/後輩の方は、
「仕事がうまくできない」
「周りに迷惑をかけた」
と、そんな自分を責めていたりします。
そのタイミングで、
実際に周りの人から温かい気づかいを得られる
のと、
そうでないとでは、
大きな違いが生まれます。
一方、その場を見ていたリーダー・先輩の方が、
「うまくかける言葉が見つからないから」
といってうやむやにしてしまう。
その結果、「放っておく」ことに。
すると、
失敗して落ち込んでいる本人の方
(新人/後輩)は、実はなぜか同時に、
「何となく周りから放っておかれた」
「見放された感じ」を多少なりとも感じとっているものなんです。
信頼関係を築くどころか、
損ないかねないマズ~い事態となってしまうかも。
リスクが出てきてしまいます。
これってなぜ、後輩と先輩との間で、
ネガティブな気分が連鎖してしまうのでしょうか?
◆
本日のテーマは?
そんなわけで…今回は、
【新人後輩の育成
~失敗で落ち込む時、疲れない声かけや気遣いとは?~】
についてお話ししますね。
*
読んでいただくと…
教育・育成を担当するリーダーさんも、
失敗で落ち込む新人・後輩に対して、
スムーズで適切な配慮や気遣いができるようになりますよ。
◆
今回のポイントはひと言でいうと…
【自分が言葉頼み・思い込みにとらわれないこと。
まず新人/後輩に伝えるべきは、
温かく見守っているという安心感。
そのメッセージは、声かけとは限らない。】ということです。
2.言葉かけ・対応が苦手・できない罪悪感が、相手とのつながりを断ってしまうワケ
例えば、新人スタッフがミス・失敗した
と知ったリーダー・先輩の側が、
「口下手だし会話が苦手だから、
言葉かけがうまくいかない。
そっとしておいた方がいいかな…」
とうやむやにしてしまう。
結果として「放っておく」ことになる。
すると、新人さんは自分を責めながら、
「見放されてるのかも?」と思ってしまう。
◆
実はこうなるのは、
リーダー・先輩の方が、
「自分の対応が相手や周りの人にどう思われるか?」、
さらに言えば、
自分に対する他人からの評価を
気にしてしまっているから。
◆
何か声をかけた方がいいかも
と思う相手がいても、
実際に言葉が浮かばない…。
確かにこれは誰でも起きうることではあります。
とはいえ、うまい言葉かけ・対応ができるかという問題と、
【相手にどう向き合っていくか】とは、別の次元の問題です。
相手を目の前にして、どう声をかけたらいいのか、
どう対応したらいいのかよく分からない。
リーダー・先輩が、
自分がどう思われるか人の目を気にしている
時は、その注意の先は【自分の方ばかり】になりがちです。
(つまり自分目線)
【相手の方をまっすぐには見ていない】。
(相手目線ではない)
これだと…
人と人との触れあいや、温かなつながりが
断たれてしまいます。
◆
リーダー・先輩が、
新人・後輩のサポーターとして
【伝わると効果的な、伝えたいメッセージ】
は、むしろ、こうではないでしょうか?
【目の前のあなたのことを
職場の仲間・メンバーとして
見ている。
自力でできるところまで
やってみたけど、
もし行き詰ってるんなら、
あなたは1人じゃない。
わたしやチームの力を借りてもいいんだよ。】
いかがでしょうか?
◆
このメッセージが届き伝わりさえ
すれば、逆に言うと、
何も「言葉かけ頼み」にならずとも、
実はOKだったりするんです。
3.自然体の相手とつながること、一緒に時間や場を共有すること ~言葉で沈黙を埋めようと思っていませんか?~
それでは、サポーターとしてのメッセージを、
具体的にはどのように伝えたら効果的でしょうか?
-1)相手(新人・後輩)を観察し、態度で示す
-2)相手の反応を見守る、待つ
-3)一緒に過ごす・場を共有し⇒「相手が話しやすくなる状況・状態」をつくる
この3つです。1つ1つ具体的に見ていきましょう:
-1)相手を観察し、態度で示す
例えば、その新人/後輩のことをよく観察しておく。
目が合ったら、
目を合わせてちょっと会釈する。そんな程度でもいいのです。
「コレ、ちょっとおいしいよ」
と何かちょっとささやかな差し入れをする。
甘いもの(ガム、アメちゃんやチョコ)とか。
「お茶飲んで休憩しない?」とか。
-2)相手の反応を見守る、待つ ~話しかけるよりも「何か事情があるのかも」と捉えてみる~
自分から新人/後輩に言葉をかけるにしても、
相手が実際に体験した内容や背景
を、よく分かってはいないまま、
何か解決に急ごう・動こうとしていませんか?
そうすると、どれだけ気を回しても、
実際に相手が求めていることとは
ズレていく危険性もあるんです
(場合によってはさらに傷つけるリスクも)。
◆
新人/後輩がミスをして、
「自分は周りに見放されるのかも…」と感じるような時に、
「見守ってもらえてる」
「気にかけてもらえている」と感じられるのは心強いもの。
自分が言葉かけで気をつかうことにとらわれず、
目の前の相手と向き合って
つながりやりとりすること。
それは何も、言葉による
明確な表現でなくても可能なのです。
◆
例えば、新人/後輩が、
落ち込んでいて話をする気にもなれずにいる、とします。
その本人は、
少し黙って静かに過ごすことで、
落ち込む、イライラするような、
自分の高ぶった気分が鎮まるのを待ちたい。
そんな状態だとしましょう。
その事情や理由も把握してない
場合は、
勝手に決めつけて話しかけると、
かえって気分を悪くし、
お互いの雰囲気や関係まで
ぎこちなくなってしまいます。
こうした事態に直面した時、
相手をよく観察し、見守りながら
相手の反応・出方を待つ。
そうすると、不用意に
「相手に気をつかいすぎて
自分が疲れてしまう」ことも、
避けることができます。
安易に「言葉かけ頼み」にならず
態度や姿勢、表情や目線を観察する。
それダケでも、十分に温かなつながりを感じることはできます。
-3)一緒に過ごす・場を共有し⇒「相手が話しやすくなる状況・状態」をつくる
1)、2)の状況を体験していくと、
相手が話しやすくなる。
そんな可能性も十分にあります。
そうなった時点で、
「Aさん、もし違ってたらごめんね。
何か困っているように
わたしには見えたのね。
Aさんのことだから、
何か事情があるのかなと思うんだけど、
Aさんとしては、どうかな?」
こんな形で初めて声をかけ、また様子を見ます。
※この場合、あくまでも
「私には〇〇と見えた・感じた・思った」
というように、【私を主語】にします。
「あなたって、このことで
困ってるんだよね」のように、
相手を主語にして
決めつけ・思い込みを伝えないように。
いわば「急がば回れ」で
無理がなく自然なやりとりになれば、
失敗・ミスで落ち込んだ新人/後輩も、
自分なりに成長課題に向き合ったり、
よりスムーズに前を向いて取り組むように
なる、とも言えます。
4.まとめ
今日は、
【新人後輩の育成
~失敗で落ち込む時、疲れない声かけや気遣いとは?~】
についてお話ししました。
基本のポイントはコチラです:
【自分が言葉頼み・思い込みにとらわれないこと。
まず相手に伝えるべきは、
温かく見守っているという安心感。
そのメッセージは、声かけとは限らない。】
教育・育成担当のリーダーさんが、
失敗で落ち込む新人・後輩に対して、
スムーズで適切な対応をしたい時。
「口べた」「会話が苦手だから…」と思うあまり、
言葉でやみくもに対応しようとする。
あるいは逆に、遠慮しすぎて目をそらしてしまったり、
何も伝えようとしない。相手を面倒だと思って避けてしまう。
◆
そうではなく、
あなたが、落ち込んでいる新人や後輩の
事情やワケをくみ取る。
それが分からない場合は、
相手をよく観察しながら、
「何か事情があるのかも」と捉えていく。
「温かい・長い目で見て、
これから成長・活躍していくだろう」と信じて見守る。
その配慮・気遣いが、適切に表現さえできれば、
相手には「気にかけてくれている」という
安心感となって伝わります。
その表現は、何も声かけ・言葉に限りません。
相手を観察する・見守る目線・表情や、
気にかけている態度がメッセージとなって伝わるもの。
それが、疲れず心地よい気づかいとなるのです。
口べたであっても、
いや、口べただからこそできる気遣い。
新人・後輩社員との
信頼関係づくり・接し方のヒントになれば幸いです。
◆
まず簡単にできることとして、
お茶やお水で一息入れようか、休憩しようか
とダケ伝えてみる。
そんなあたりから取り組んでみるというのも1つの手ですね。
(キットカットとかもいいかも。
“Have a break” ってね(笑)
◆
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