新人後輩の教育*失敗で落ち込む時、疲れない声かけや気遣いとは?

新人・後輩社員の教育・育成。
配属後、現場でお仕事スタートしてから
1ヶ月が経ち、少し落ち着いてきた頃でしょうか。

皆さんの中には、
新しい仕事や役割担当が変わったり、
スタッフを迎え受け入れる側の方もいらっしゃることでしょう。

例えば、新人教育や後輩指導を
担当する方もいるのでは?
チーム/OJT・リーダーや教育係
やプリセプター、あるいはメンター
など。

同じ部署で仕事をしていると、
仕事に不慣れな新人・後輩社員が、
失敗やミスをして落ち込んでいる

そんな時に、声かけや気遣い、
どうしたらいいだろう?
って気にかかる時ありませんか?

「何か声をかけた方がいいかな?
でも、うまい言葉が見つからない…」

「要らぬお世話を焼くのもどうかと思うし、

下手に声をかけて、
余計に落ち込ませたらもっと困る…。」

「そうこうしてると、
何となくタイミング失っちゃった……。
ううー、わたしも失敗かも……?」

というように。

こんにちは。佐藤さおりです。

皆さんは、こんな時、どうしてますか?

1.新人とリーダーの気まずい沈黙・負の連鎖

失敗・ミスをした新人/後輩の方は、
「仕事がうまくできない」
「周りに迷惑をかけた」
と、そんな自分を責めていたりします。

そのタイミングで、
実際に周りの人から温かい気づかいを得られる
のと、

そうでないとでは、
大きな違いが生まれます。

一方、その場を見ていたリーダー・先輩の方が、
「うまくかける言葉が見つからないから」
といってうやむやにしてしまう。

その結果、「放っておく」ことに。

すると、
失敗して落ち込んでいる本人の方
(新人/後輩)は、実はなぜか同時に、

「何となく周りから放っておかれた」
「見放された感じ」を多少なりとも感じとっているものなんです。

信頼関係を築くどころか、
損ないかねないマズ~い事態となってしまうかも。
リスクが出てきてしまいます。

これってなぜ、後輩と先輩との間で、
ネガティブな気分が連鎖してしまうのでしょうか?

本日のテーマは?

そんなわけで…今回は、
【新人後輩の育成
~失敗で落ち込む時、疲れない声かけや気遣いとは?~】

についてお話ししますね。

読んでいただくと…

教育・育成を担当するリーダーさんも、
失敗で落ち込む新人・後輩に対して、
スムーズで適切な配慮や気遣いができるようになりますよ。

今回のポイントはひと言でいうと…

【自分が言葉頼み・思い込みにとらわれないこと。

まず新人/後輩に伝えるべきは、
温かく見守っているという安心感。

そのメッセージは、声かけとは限らない。】ということです。

2.言葉かけ・対応が苦手・できない罪悪感が、相手とのつながりを断ってしまうワケ

例えば、新人スタッフがミス・失敗した
と知ったリーダー・先輩の側が、

「口下手だし会話が苦手だから、
言葉かけがうまくいかない。
そっとしておいた方がいいかな…」

とうやむやにしてしまう。
結果として「放っておく」ことになる。

すると、新人さんは自分を責めながら、
「見放されてるのかも?」と思ってしまう。

実はこうなるのは、

リーダー・先輩の方が、
「自分の対応が相手や周りの人にどう思われるか?」、

さらに言えば、
自分に対する他人からの評価を
気にしてしまっているから。

何か声をかけた方がいいかも
と思う相手がいても、
実際に言葉が浮かばない…。

確かにこれは誰でも起きうることではあります。

とはいえ、うまい言葉かけ・対応ができるかという問題と、
【相手にどう向き合っていくか】とは、別の次元の問題です。

相手を目の前にして、どう声をかけたらいいのか、
どう対応したらいいのかよく分からない。

リーダー・先輩が、

自分がどう思われるか人の目を気にしている
時は、その注意の先は【自分の方ばかり】になりがち
です。
(つまり自分目線)

【相手の方をまっすぐには見ていない】
(相手目線ではない)

これだと…
人と人との触れあいや、温かなつながりが
断たれてしまいます。

リーダー・先輩が、
新人・後輩のサポーターとして

【伝わると効果的な、伝えたいメッセージ】
は、むしろ、こうではないでしょうか?

【目の前のあなたのことを
職場の仲間・メンバーとして
見ている。

自力でできるところまで
やってみたけど、

もし行き詰ってるんなら、
あなたは1人じゃない。

わたしやチームの力を借りてもいいんだよ。】

いかがでしょうか?

このメッセージが届き伝わりさえ
すれば、逆に言うと、

何も「言葉かけ頼み」にならずとも、
実はOKだったりするんです。

3.自然体の相手とつながること、一緒に時間や場を共有すること ~言葉で沈黙を埋めようと思っていませんか?~

それでは、サポーターとしてのメッセージを、
具体的にはどのように伝えたら効果的でしょうか?

-1)相手(新人・後輩)を観察し、態度で示す

-2)相手の反応を見守る、待つ

-3)一緒に過ごす・場を共有し⇒「相手が話しやすくなる状況・状態」をつくる

この3つです。1つ1つ具体的に見ていきましょう:

-1)相手を観察し、態度で示す

例えば、その新人/後輩のことをよく観察しておく。

目が合ったら、
目を合わせてちょっと会釈する。そんな程度でもいいのです。

「コレ、ちょっとおいしいよ」
と何かちょっとささやかな差し入れをする。
甘いもの(ガム、アメちゃんやチョコ)とか。

「お茶飲んで休憩しない?」とか。

-2)相手の反応を見守る、待つ ~話しかけるよりも「何か事情があるのかも」と捉えてみる~

自分から新人/後輩に言葉をかけるにしても、

相手が実際に体験した内容や背景
を、よく分かってはいないまま、
何か解決に急ごう・動こうとしていませんか?

そうすると、どれだけ気を回しても、
実際に相手が求めていることとは
ズレていく危険性もあるんです
(場合によってはさらに傷つけるリスクも)。

新人/後輩がミスをして、
「自分は周りに見放されるのかも…」と感じるような時に、

「見守ってもらえてる」
「気にかけてもらえている」と感じられるのは心強いもの。

自分が言葉かけで気をつかうことにとらわれず、

目の前の相手と向き合って
つながりやりとりすること。

それは何も、言葉による
明確な表現でなくても可能なのです。

例えば、新人/後輩が、
落ち込んでいて話をする気にもなれずにいる、とします。

その本人は、
少し黙って静かに過ごすことで、

落ち込む、イライラするような、
自分の高ぶった気分が鎮まるのを待ちたい。

そんな状態だとしましょう。

その事情や理由も把握してない
場合は、

勝手に決めつけて話しかけると、

かえって気分を悪くし、
お互いの雰囲気や関係まで
ぎこちなくなってしまいます。

こうした事態に直面した時、
相手をよく観察し、見守りながら
相手の反応・出方を待つ。

そうすると、不用意に
「相手に気をつかいすぎて
自分が疲れてしまう」ことも、
避けることができます。

安易に「言葉かけ頼み」にならず
態度や姿勢、表情や目線を観察する。

それダケでも、十分に温かなつながりを感じることはできます。

-3)一緒に過ごす・場を共有し⇒「相手が話しやすくなる状況・状態」をつくる

1)、2)の状況を体験していくと、
相手が話しやすくなる。
そんな可能性も十分にあります。

そうなった時点で、

「Aさん、もし違ってたらごめんね。

何か困っているように
わたしには見えたのね。

Aさんのことだから、
何か事情があるのかなと思うんだけど、

Aさんとしては、どうかな?」

こんな形で初めて声をかけ、また様子を見ます。

※この場合、あくまでも
「私には〇〇と見えた・感じた・思った」
というように、【私を主語】にします。

「あなたって、このことで
困ってるんだよね」のように、

相手を主語にして
決めつけ・思い込みを伝えないように。

いわば「急がば回れ」で
無理がなく自然なやりとりになれば、

失敗・ミスで落ち込んだ新人/後輩も、

自分なりに成長課題に向き合ったり、
よりスムーズに前を向いて取り組むように
なる、とも言えます。

4.まとめ

今日は、

【新人後輩の育成
~失敗で落ち込む時、疲れない声かけや気遣いとは?~】

についてお話ししました。

基本のポイントはコチラです:

【自分が言葉頼み・思い込みにとらわれないこと。

まず相手に伝えるべきは、
温かく見守っているという安心感。

そのメッセージは、声かけとは限らない。】

教育・育成担当のリーダーさんが、

失敗で落ち込む新人・後輩に対して、
スムーズで適切な対応をしたい時。

「口べた」「会話が苦手だから…」と思うあまり、

言葉でやみくもに対応しようとする。

あるいは逆に、遠慮しすぎて目をそらしてしまったり、
何も伝えようとしない。相手を面倒だと思って避けてしまう。

そうではなく、

あなたが、落ち込んでいる新人や後輩の
事情やワケをくみ取る。

それが分からない場合は、

相手をよく観察しながら、
「何か事情があるのかも」と捉えていく。

「温かい・長い目で見て、
これから成長・活躍していくだろう」と信じて見守る。

その配慮・気遣いが、適切に表現さえできれば、
相手には「気にかけてくれている」という
安心感となって伝わります。

その表現は、何も声かけ・言葉に限りません。

相手を観察する・見守る目線・表情や、
気にかけている態度がメッセージとなって伝わるもの。

それが、疲れず心地よい気づかいとなるのです。

口べたであっても、
いや、口べただからこそできる気遣い。

新人・後輩社員との
信頼関係づくり・接し方のヒントになれば幸いです。

まず簡単にできることとして、

お茶やお水で一息入れようか、休憩しようか
とダケ伝えてみる。

そんなあたりから取り組んでみるというのも1つの手ですね。

(キットカットとかもいいかも。
“Have a break” ってね(笑)


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